家づくりは職人次第と言いますが、実際にはどうでしょう?
構造部材は90%が工場でのプレカットによる職人の技術の差は少なくなり、他の材料も既製品が増え現場での加工が少なくなり、建物ごとの差が出にくく合理的で一見いいように見えます。
合理性を追求することは決して悪いことではありませんが、資金回収のサイクルを早くする目的で工期短縮を優先する合理性の追求は問題があります。たとえ材料の精度が上がっても工期短縮することで現場の精度が下がり、チェックも疎かになりがちです。
基礎工事では養生期間が通常1か月必要なところが養生期間を削り、3週間程度で脱枠までしてしまったり、大手住宅会社や年間数十棟こなすような会社の場合、本来第三者機関の建築士がチェックすることに意味がある基礎や構造躯体の検査を、工程を優先しやすくするために社員による検査に切り替えているところが多くあります。結果問題が見逃されやすくなったり、適切でないまま現場がスルーされてしまう危険性があります。

一般的な住宅の工期が120日から150日程度ですが、大手メーカーやローコストの住宅の場合60日から90日程度で完工するケースもおおいため、天候に関係なく作業を続行したり前の工程が完了する前に次工程が被ってきたりします。工期が短いと職人さんの愚痴や文句も増え、監督のチェックも甘くなり、ミスが起きた場合工期を優先するあまり、そのミスを隠そうとします。
会社の大小に関係なく工期を優先する会社は会社の利益優先であり、お客様のことはあまり考えていないように見受けられます。
腕のいい丁寧な職人さんほど手を抜くことが出来ないため、工期の短い仕事は嫌がります。また自然素材や造作仕事、高性能住宅、デザイン住宅などは見た目以上に細かい作業が多くとても手間がかかります。
いくら構造材の精度が上がっても仕上げの部分の方がはるかに精度をようするため、職人としての力量が問われます。いくら設計図面が良くても実際にカタチにするのは職人さんです。だからこそいい家づくりには職人さんの性格や人柄、仕事に対する想いがとても重要になります。
会社としても質の高い仕事をこなしてくれる職人さんと家づくりに臨めるよう常に向上心を持って取り組んでおります。
お客様の想いに全力でお応えするために!
